教員紹介
金子 忠昭 教授 (Professor Tadaaki KANEKO)
1986年、国際基督教大学卒業。1991年大阪大学大学院学位取得(工学博士)。新技術事業団・日英国際共同研究研究員として英国インペリアル・カレッジ・ロンドンに在籍後、独マックスプランク固体物理研究所研究員を経て、1997年本学物理学科に助教授として着任、2003年同教授。2015年から、本学科へ移籍。
研究室ホームページ
極限環境プロセッシング
研究室では世の中で最も高い温度で高品質“グラフェン”(2010年ノーベル物理学賞の対象材料)を作製するための研究に取り組んでいます。また、ナノリソグラフィーと呼ぶ電子ビームを用いた微細構造の作製や、バイオの自己組織化機能を融合した次世代技術高効率プロセス技術にも挑んでいます。
また、パワーエレクトロニクス分野では、省エネ社会を実現するうえで欠かせない次世代半導体材料SiCの開発の一環として,結晶表面に現れる原子配列を厳密に制御するためのプロセス研究も行っています。
担当科目一覧
- 基礎物理学実験1
- ものづくり理工学実験1(学部3年前期)
- ものづくり理工学実験2(学部3年後期)
KEYWORD
超高温,超高真空,結晶成長,エッチング,リソグラフィー,電子線ビーム,化合物半導体
研究の背景
現在の日本は3.11大震災にともなう原子力発電所の未曾有の大事故から、科学技術のあり方が問われ、そして新しいエネルギーと向き合う新たな産業への転換が根本から問われています。では、現在の生活水準を損ねることなく、化石燃料や原子力に頼らずに安全で安心な社会を実現することは可能なのでしょうか。一つの答えが、電気の利用効率をさらに高めるための技術革新です。それをグリーン・イノベーションと呼びます。電気エネルギーを太陽光や風力などから効率よく生み出し、蓄え、極力無駄にせず使う省エネ社会の実現であり、未来技術として高効率太陽光発電用パネル、家庭用蓄電池、電気自動車、LED固体照明、省エネエアコン、有機ELテレビ、超低消費電力のコンピューターやスマートフォン等が挙げられます。研究室では、これら未来技術への貢献を目指し、実際の“ものづくり”を通して社会に直接問いかけます。
教育目標
高度なチームワークのおかげで,先輩の学生たちは多くの国プロや企業との共同研究を請け負ってきました.研究分野だけではなく,社会で活躍するための基本姿勢も自然と身につくでしょう.自ら鍛え,努力し,楽しむことにより、日本の将来に貢献できるプロフェッショナルとしての活躍が可能となると信じます。
共同研究先一覧
豊田通商(株)他