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教員紹介

教員紹介

松尾 元彰 准教授 (Associate Professor Motoaki MATSUO)

松尾 元彰 1977年、金沢生まれ。1999年東北大学工学部卒業、2001年東北大学大学院工学研究科修士課程修了、2008年東北大学大学院環境科学研究科博士課程修了。博士(学術)。金沢村田製作所(2001年~2004年)、東北大学金属材料研究所(2008年~2016年)を経て2016年4月より関西学院大学理工学部に着任。現在は、水素貯蔵材料やイオン伝導材料を中心とする高機能材料の創製とその応用物性に関する研究に従事している。
研究室ホームページ

水素エネルギー材料

ゼミ風景_松尾先生私たちが普段呼吸しているように水素ガスを吸ったり吐いたりできる金属や、固体中を金属イオンが高速に移動できる高速イオン伝導材料などの研究開発を行っています。これらの材料は、燃料電池に水素を供給するための水素貯蔵材料や、リチウムイオン二次電池などの電解質に応用することができ、燃料電池自動車の加速的な普及や大容量次世代蓄電池の実現が期待されます。これらの材料開発を通して、持続可能な低炭素社会の実現に貢献していきたいと考えています。

担当科目一覧

  1. 基礎物理学実験I(学部2年前期)
  2. 電磁気学II(学部2年後期)
  3. 電磁気学演習II(学部2年後期)
  4. 構造物性学(学部3年前期)

KEYWORD

水素化物、水素貯蔵、イオン伝導、燃料電池、二次電池

研究テーマ

教員紹介松尾02_1
教員紹介松尾02_2

研究の背景

<水素貯蔵材料>
化石燃料資源の代替エネルギーとして“水素エネルギー”が注目されています。2014年にトヨタ自動車から量産型として世界初の燃料電池自動車・Miraiが販売されたように、未来の車と言われていた燃料電池自動車の普及が始まりました。燃料電池では水素と酸素の化学反応によって電気を生成します。酸素ガスが空気中から取り込めるのに対して、水素ガスは天然にはほとんど存在しないため、燃料電池自動車内にガソリン車のガソリンタンクに相当する水素貯蔵タンクが必要になります。600km走行するためには約5kgの水素が必要であると言われており、その体積は約56,000L(標準状態)と膨大なものになります。そのために先行する燃料電池自動車では、水素をガスのまま700気圧で圧縮して搭載されています。
私の研究室では、圧縮ガスではなく、水素を固体として貯蔵する水素貯蔵材料の開発に取り組みます。私たちが普段呼吸しているのと同じように、水素ガスを吸ったり吐いたりできる金属が存在し、その性質を利用して水素ガスを固体として貯蔵するのです。そうすることにより、圧縮水素ガスよりも、もっとコンパクトに水素を貯めることができる可能性があるためです。また、高い圧力に曝す必要がないためより安全であり、コストが安くなるというメリットもあります。

<高速イオン伝導材料>
現在携帯電話やPCなどに使用されているリチウムイオン二次電池には、引火性の有機溶媒が電解質として利用されています。上記の水素貯蔵材料の中には、リチウムやナトリウム、マグネシウムなどの金属イオンが高速に移動できるものがあり、有機溶媒の代わりに電解質に応用したいと考えています。そうすることにより、安全性の向上に貢献できるとともに、次世代蓄電池として期待されているナトリウムイオン二次電池やマグネシウムイオン二次電池の実現を後押することができます。

教育目標

研究活動、その他のキャンパスライフを通して、自立のために自律できる学生へと成長して欲しいと考えています。そのために、基礎学力向上と専門知識習得のための勉強をサポートするのはもちろんのこと、その知識がどのように実社会で役に立つかを体感できる研究環境を提供できるように努力します。どんな些細なことでも自分で考え、チャレンジし、失敗し、また考えてチャレンジする。目標に向かって一緒に一歩ずつ階段を昇っていきましょう。

共同研究先一覧

東北大学、九州大学、北海道大学、オーフス大学(デンマーク)など

研究室の風景

研究室風景_松尾先生1
研究室風景_松尾先生2
研究室風景_松尾先生3

 

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