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2021年09月10日

若林物質設計理論研究室のAIP Advances誌に掲載された論文がFeatured ArticleおよびScilightに選出

若林克法教授らのAIP Advances誌に掲載された論文がFeatured Article(journal's best)に選出されました。さらに、米国物理学協会(AIP)が発行する論文全体対象として、最も顕著な研究結果のみを特集するScilight(science highlight)にも選ばれました。本論文の筆頭著者は先進エネルギーナノ工学専攻1期生の米盛樹生さん(2021年3月修了)で、インドIISER Tirupatiと東京大学大学院工学系研究科との共同研究の成果です。

近年、1から数原子分の厚みしかもたない原子膜物質・二次元物質の研究が盛んに行われています。本研究では、強誘電性をもつ二次元物質して関心を集めている硫化スズ(SnS)に着目し、その電子状態とフォノン状態を、密度汎関数理論に基づく第一原理電子状態計算によって明らかにしました。特に、ラマン活性モードの層数依存性やSnSに特有の表面フォノンモードの層数依存性を明らかにしました。今後、合成されたSnSの解析において、層数や積層構造の解明に有用であると期待される成果です。

Scilight 記事

Stepping closer to transparent, flexible electronics with new calculation methods, by Alane Lim

Scilight 10 Sep. 2021 DOI: 10.1063/10.0006371,  https://doi.org/10.1063/10.0006371

AIP Advances 掲載論文

Thickness-dependent Raman active modes of SnS thin films, Itsuki Yonemori (関西学院大院、先進エネルギーナノ工学専攻), Sudipta Dutta (IISER Tirupati, 助教授), Kosuke Nagashio (東京大学大学院工学系研究科, 教授), Katsunori Wakabayashi (関西学院大学工学部教授), AIP Advances 11, 095106 (2021). DOI:10.1063/50.0062857, https://doi.org/10.1063/5.0062857

関連記事

原子層厚さでの強誘電特性を実証 ~メモリやナノ発電実現へ新たな道を開拓~, 2020年5月15日プレスリリース。 https://www.kwansei.ac.jp/news/detail/4117

関連リンク

若林物質設計理論研究室 http://www.kg-nanotech.jp/tmd/

 

 

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