2016年6月30日に、若林物質設計理論研究室が、Applied Physics Express (APEX)に出版した論文が、spotlight に選定されました。本論文は、本学博士研究員のFeng Liu博士、M1の中島雄大氏、本学科教員である若林克法教授との共著論文です。

本論文では、一次元炭素物質であるカーボンナノチューブに、円偏光の光を入射させることで電子状態の制御変調させることを提案した論文です。カーボンナノチューブは、筒状の構造をもった物質で、その巻き方によって、電子状態が変わることが知られています。今回の論文では、Floquet-Tight-binding-modelによって、円偏光の効果を解析し、アームチェアナノチューブでは、バレーに依存した電子局在が起きることを示しました。今後、バレートロニクスの応用可能性が期待されます。

論文の詳細は、以下のページをご覧下さい。

Numerical study of carbon nanotubes under circularly polarized irradiation

Feng Liu (博士研究員), 中島雄大 (理工学研究科1年), 若林克法 (先進・教授)

Applied Physics Express, Volume 9, 085101 (2016)

http://iopscience.iop.org/article/10.7567/APEX.9.085101

Carbon Nanotube under Circularlly Polarized Light

 APEX 2016 Spotlight 一覧  http://iopscience.iop.org/1882-0786/focus/Spotlights